《現状の日本についての13節の走り書き的覚え書き》[2020年3月2日]──ごく私的でささやかな〝歴史的文書〟【C】


夜の言葉〔2020年4月24日〕


ごく私的でささやかな〝歴史的文書〟、

 2020年3月5日の〔4〕

【文書C】《現状の日本についての13節の走り書き的覚え書き》[2020年3月2日]


 もはや、安倍政権が自らの独裁のため、ウイルス禍を悪用しての民に仕掛ける「消耗戦」そのものの非道な所業。命を蹂躙し、人間の歴史を愚弄する空前の国家犯罪。

 いよいよ「人類の敵」たる安倍政権・日本政府──。これを押しとどめることは、私たちの責任であり義務である。

《現状の日本についての13節の走り書き的覚え書き》

1

 既に「クルーズ船」の防疫破綻の段階から始まっていた〝責任追及忌避〟の判断停止は、安倍晋三と日本「制度圏」メディアの馴れ合いの「記者会見」もどきで完成したかのよう。

 今や自らの権力維持のためにだけ、道理も分別も蹂躙する最悪の政府が、支離滅裂な「総動員体制」「玉砕」への服従を強要する。

2

 何十度でも引く戦争責任文学者の放言──

 《国民は黙つて事変に処した。黙つて処したといふ事が事変の特色である。事に当つて適格有効に処してゐるこの国民の知慧を現代の諸風景のうちに嗅ぎ分ける仕事が、批評家としての僕には快い。あとは皆んな詰らぬ》(小林秀雄『疑惑Ⅱ』/1940年)

 いま日本社会は、正に。

3

 かかる危機的状況で「ウイルス対策費」を予算計上しない政府与党の異常さ。

 いかなる言い訳も通用せぬこの国家犯罪への糾弾が、御用メディアはもはや不可能として、野党にあまりに乏し過ぎる。

 なぜこれほどの欺瞞を〝定時終了〟の従順な議事進行で看過するか? 

 山本太郎を見習い、院内での直接行動を。

4

 その予算を打ち棄て、疫学的にも明らかに高齢の死者を増やす虞の高い小中高「休校」の顚倒。もはや未必の故意を超え明白な意図を伴った大量殺戮に入った安倍政権の犯罪性への憤りは鈍麻し、道理を無視した「PCR検査」否定論が横行する。

 今、この瞬間にも人工呼吸器を装着し苦しむ命を歯牙にもかけず。

5

 PCR検査否定の〝論理〟は、安倍政権をなお擁護する者らのそれに通ずる。

 安倍内閣総辞職は状況打開の「十分条件」ではなく絶対の「必要条件」。この最悪の政権が存在する限り私たちの命は危うい。

 安倍らの処罰は当然で、それはまず倒閣後、権力の正当な移動から。問題を情緒的に稀釈するのではなく。

6

 安倍晋三が岸信介の係累として「戦後」支配体制の罪責に直結する存在であるなど、自明のこと。

 だが不思議なのは、それらA級戦犯直系の「戦後」日本の支配構造までは〝糾弾〟してみせる制度圏「論壇」イデオローグの中に、日本大衆の主体性喪失の根源悪たる天皇制を問題とする者が極めて乏しい事実だ。

7

 むろん蔡英文・台湾総統や文在寅・韓国大統領の見事さは、汚辱に満ちた無能・愚鈍の安倍政権・日本政府と遙かに次元を異にする。かくも度し難い日本に、なお真の「アジア連帯」の手を差し伸べる文在寅の「3・1節」演説。

 だが、彼我のこの隔絶は、単に岸信介─安倍晋三の系譜の支配のみの結果ではない。

8

 東京電力・福島第1原発事故も、またそれがなお深刻化する現在の〝とどめ〟の如きウイルス禍も、支配者の欺瞞を座視し看過する日本社会の絶対的に従順な受動性、判断停止ゆえ。

 東條英機らが処断されようと、全責任の核心だけは等閑に付し温存してきた日本「戦後」史の無限の欺瞞が、現在の地獄をもたらしている。

9

 この責任追及は、時としてその手前まで進みながら、最終段階で必ず空無に帰し、次の瞬間には大衆の側へと回収されて「一億総懺悔」に溶解する。

 日本がついに台湾や韓国と異なるのは、単にA級戦犯の係累に支配されているからではない。

 それを許す大衆の判断停止・自己抛棄の根底に天皇制があるからだ。

10

 現状、国会の勢力分布においては、ともかく小池晃や田村智子を有する日本共産党に暫定的な抵抗の期待をつなぐよりほかない。

 だがその党に「カジノ法は明治天皇も雲の上で怒っている」などと、内臓がそっくり裏返るような身の毛もよだつ妄言を口走る参議院議員(大門実紀史)も存在する現実。

 忘れまい。

11

 民の命を守るという政治の大原則において、いよいよ真っ当な台湾や韓国と、史上最悪の愚昧な独裁者・安倍晋三に刻刻、被曝死・ウイルス感染死を強いられつつ、抵抗するどころか、その事実すら認識し得ない日本──。

 この隔絶は、前者が「共和国」であるのに対し、後者が奴隷臣民の国家であることに尽きる。

12

 いま、文在寅政権のウイルス対策を賛仰する日本人は、ならば「三一節」演説の全体像、さらには昨秋の文喜相韓国国会議長の「天皇謝罪要求」や韓国大法院「徴用工」判決の意味をも噛みしめるべきだろう。

 『沖縄タイムス』「社説」までが日本政府と一体となって平然と「徴用工」判決を攻撃する、この惨憺たる国で。

13

 (以上の問題は、でき得れば今月中に「紙媒体」でも、私自身の新たな構想・企画の紹介とともに言及したいもの。昨秋来、準備してきた作業の全ては、このかんの事態で無期延期となったが、なんとか未来を開かねば。いま「連帯」とは、最悪の安倍独裁政権下に生きざるを得ぬ恐怖と憤りにおいてこそ、他者と)





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by uzumi-chan | 2020-04-24 08:48

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