〝4号機倒壊で18万7000人死亡〟という想定 東京電力・福島第1原発事故(第186信)


すでに「取り返しのつかぬ今」を
もはや「取り返しのつかぬまま」見据えながら、
それでもなお、あの愚者たちに殺されないために――


〝4号機倒壊で18万7000人死亡〟という想定






 昨日、〔東京電力・福島第1原発事故〕第185信《【緊急】福島第1原発4号機の状態に注意を》で記した4号機の現状については、その後、確たる情報が出てこない状況が続いている。

 何より、こんな重大な状況だというのに、文部科学省の

  環境放射能水準調査結果
  http://radioactivity.mext.go.jp/ja/monitoring_by_prefecture_environmental_radioactivity_level_prefecture/2012/01/1010_0106.pdf


 のデータがまったく更新されずにいる、というのが——この国の現実なのだ。
 ……このまま行くと、「成人の日」の9日(月)も平然と放置し、放射性物質の空間線量を知らせないつもりなのか。

 2011年3月11日から夏まで、えんえんと続けられた〝未必の故意による傷害、ないしは障害致死(未遂)もしくは殺人未遂〟ともいうべき、SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)のデータ隠匿を、当然、想起せざるを得ない。
 それどころか、問題の4号機倒壊——核燃料プールからの使用済み燃料飛散という事態に立ち至った場合には、昨年3月中旬のカタストロフすら比較にならぬほど……日本全土の核破滅はおろか、東アジアはむろんのこと——北半球全域に及ぶ影響が出ることは確実なのだから、何を措(お)いてもSPEEDIの情報が開示されるべきなのであるが。

 にもかかわらず、国民のまさしく「血税」を注いで立ち上げたこのSPEEDIのデータを、まさにそれをしなければならない危機の頂点において隠匿する、というのが、菅直人・枝野幸男政権以来続く、最悪の民主党—亡民・亡国政府の手口であることを、私たちは絶対に忘れてはならない。

 まさに菅直人の後任に同水準、もしくは、ある意味、それ以下という——かくも愚劣な野田佳彦が内閣総理大臣に就任し、もともとはあの噴飯物の「工程表」〝第2ステップ〟が完了した、と——それ自体、欺瞞に充ち満ちた発表のみをするにすぎなかったはずだったところ——この力士の臀部のごとき精神のたたずまいの愚劣宰相が、浅ましい功名心に駆られて「福島第1原発事故収束」などという、最低でも40年、場合によっては未来永劫あり得ないかもしれぬことを、平然と「宣言」してしまった。

 ところが、十五年戦争以来、まったく変わらぬこの国の政府の体質は、この愚物宰相の妄言を基準に、現実を無視し、現実を妄言の方に合わせようと図る

 すなわち、今後、東京電力・福島第1原発4号機が倒壊し、人類史上——もしかしたら、地球上に生物が誕生して以来なかったほどの放射線にこの弧状列島がずたずたにされようと、数十万人が苦しみ死のうと——おそらくは自衛隊か米軍のヘリコプターでとっとと安全圏に避難した「日本政府」は、まったく情報を示さぬまま、残された国民大衆が被曝死してゆくのを傍観しつづけるにちがいないのだ。
 あの3月下旬、福島現地の子どもたちはじめ、この国に生きざるを得ない民の命を見捨てたように。それ以上に。

 なぜなら、すでに東京電力・福島第1原発事故は「収束」したのだから。
 〝公共放送〟NHKが中継する記者会見での質問に、一言も答弁することすらできず押し黙り、挙げ句の果てには横暴な司会進行に会見を打ち切ってもらい、録画はNHKのお蔭で報道管制してもらって済ます——あの力士の臀部のごとき内閣総理大臣が、東京電力・福島第1原発事故の「収束」を宣言したのだから。

 この国では、現実に人がどれほど被曝しようと、血を吐き死のうと、内閣総理大臣が「収束」を宣言した以上、もはや東京電力・福島第1原発は「解決済み」なのである。
 内閣総理大臣の面目を潰すわけにはいかないのである。

 それよりは、全現実が回復不能の大カタストロフに陥り、国民大衆が半死半生の状態に陥って、「どじょう内閣」の責任追及どころではない大混乱に持ち込んでしまった方が得策なのである。

 それでは、実際に、東京電力・福島第1原発で4号機が倒壊したら、何が起きるか? 

 以下に、その資料がある。もちろん、日本のマス・メディアのものではない。
 史上、最も犯罪的な日本の制度圏メディアにおいては、東京電力・福島第1原発事故は、やはり「収束」したのであるから。

 これは、アメリカからの情報である。
 とりあえず、18万7000人が死ぬそうだ。


  《福島原発 4号機倒壊したら核燃料溶融飛散! 18万人死亡想定:米国立研究所》
   http://www.youtube.com/watch?v=uB7w7EftEu0&feature=share



 18万7000人が死亡——。
 これまで人類によって行なわれてきたすべての核実験によって放出された総量よりも大量の放射性セシウムの飛散——。

 それが現在、東京電力・福島第1原発4号機の倒壊にょって懸念されている事態である。
                                    〔この項、続く〕






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by uzumi-chan | 2012-01-08 07:02 | 東京電力・福島第1原発事故

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